石川直生、次戦は1月4日

という会見が、今日ありました。つまりアピールしていた大晦日は出場できない、と。詳細はkamipro.comとかGBRを見ていただければ。

いや、こうなると個人的には「ナオキックが出られないくらいだから、大晦日はよっぽど充実したマッチメイクになるわけですよね、当然。楽しみにしてますよ……」としか言いようがないっすね。

でもまあ、本人も言ってたように、これで終わりじゃないわけで。1月4日、Krush後楽園大会の相手は“谷川EPからの刺客”になる模様。これをきっかけに、K−1本戦出場につなげていけばいい。

ただ、大晦日出場ってのがいろんな意味で“夢物語”だったのに対して、来年は厳しい“現実路線”になると思う。魔裟斗引退後、60kgと70kgの立場を逆転させるってのが石川の目標なわけだけど、根本的な話、HIROYAが高校を卒業したら、いきなりライト級が62kgになったりするかもしれない。そうじゃなくても、いまK−1ライト級の事実上の中心選手は渡辺一久になってるわけで。つまりそういう場所なわけですよ。確かに、石川は強いし面白い試合をする。でも、それだけじゃダメなのがK−1なわけです。

だけど、ここは青臭いこと言わせてもらうと、強くて面白い試合をしてもダメなリングってなんなんだよと思う。そりゃあ「石川がK−1でブレイクするのが難しい理由」をしたり顔で並べ立てるのは簡単だし、実際オレもそういうこと言いがちなタイプではあるんですが、そんなこと言ってたって先に進むわけじゃないですから。

なんつうんですかね、こう……たとえば立川談春に「でも、テレビ出てないしねぇ」とか「今のテレビってそういうもんでしょ」とか言ったってしょうがないじゃないですか。それより「談春の落語、テレビでフルに流したら凄えことになるぞ」って考えたほうが楽しくないっすか。まあ談春は出ようとしてないのかもしれないけど、石川はK−1に出たがってるわけだから。そりゃあ出て勝負してほしいですよ。

今年の1月4日に「大晦日のリングに立ちたい」と無謀なアピールをして、そこから、とにもかくにも谷川さんの視界には入ってきた。だったら、もっと先に進むことだって不可能じゃない。今の石川の試合を見てたら、そう思えるわけですよ。

いや、石川だけじゃないな。本人も言ってたことだけど、石川、真弘、元気、前田の“四天王”は全員、K−1に出てほしい。そんで今のK−1とかメジャーとか、あるいはしたり顔の常識とか、そういうの全部ひっくり返してほしい。極端に言うと、格闘技界がもっと面白く、もっとマトモになるためにも四天王がブレイクする必要がある。それぐらい思ってますよ俺は。

で、忘れちゃいけないのは、「世に出た」先に石川が何をしたいかってことです。会見でこう言ってましたよ。
K−1で盛り上がってから“本当の俺はこれじゃない”って言いたいんですよ。“後楽園じゃないと見られないよ”って」
つまりキックボクシング。ただ「テレビに出たい、有名になりたい」っていうんじゃないから、石川は信用できるわけです。

K−1で盛り上がるだけ盛り上がって、その上で“石川直生出場の後楽園大会、チケット5分で完売”みたいなことになって、そこでタイ人とやったりしたら面白いだろうなぁ。まあ鼻で嗤う人もいるかもしれないですけどね、やれると思いますよ俺は。