石川直生、語り倒す


今日は8.14『Krush GP』出場の石川直生の囲み取材に行ってきたんで、印象に残った言葉を書き連ねてみようかなと。あ、その前に石川直生の基礎知識をちょこっと。

・全日本スーパーフェザー級王者。山本真弘山本元気前田尚紀とは若手時代からのライバル関係にあり、“四天王”ともよばれる。愛称は“ナオキック”。
・得意技は蹴りおよびヒジ・ヒザ(いわゆる“K-1ルール向き”の選手ではない)
・4年前のIKUSA GPは準優勝。2年前のKick Returnトーナメントはベスト4。負けた相手はいずれも真弘。
・センシティブな性格ゆえ悩みやすい。いろいろ揺れてたりもしたが、今は“ヒジあり”のキックボクシングにこだわり、今年の目標として大晦日の大舞台でキックボクシングの試合をすることを掲げている。「軽量級のキックボクシングを世に出す」ことがライフワーク。
・「団体を背負う」、「ジャンルを背負う」という意識がとてつもなく強い。
青木真也と親交があり、昨年末は合同公開練習も。
・何があっても、自分の人生をドラマチックに捉える。
……こんな感じですかね。では、今日の石川の“語録”をどうぞ。この人は一回の会見で語録ができるんですよ。

「(7.24後楽園で決勝大会進出を決めている真弘と“狂拳”竹内は)理屈とか言葉じゃない、持ってる何かがある。でも自分は客観的に見て、“持ってない”かもしれないって思う。大事なとこで勝ってないし。そこをクリアしなきゃいけない。8月は自分が“持ってる”ことを証明するための試合です」

「(トーナメント開始前は出たくないと言っていたが?)トーナメントだと、重いカードが(流れの中で)軽く実現しちゃう歯がゆさがあるんですよね。でも、俺が行きたいところへたどりつくためには、細かい理屈はフラットにしなきゃいけない」

「(7月大会は)解説をやりたくなるような(面白い)試合でした。でも、僕は現役なんで、ここに入っていかなきゃいけないんですよ」

「(一回戦の相手TURBOは7.26RISEでも試合をしているため)ナメではいないけど、3週間前に5Rやった選手に、簡単に倒される俺じゃないですから。今の60kgはそんな甘い世界じゃない」

「(順当に勝ち上がれば、ニュージャパンキックボクシング連盟のトップ選手桜井洋平と対戦することに)俺は桜井洋平に負けちゃいけないんですよ。俺は団体を背負ってきたし、ジャンルを背負いたいと思ってる。向こうは去年の11月から試合してないでしょ。おいしいところを持っていこうとしてる選手に負けちゃいけない」

「一回戦でTURBO、準々決勝で桜井っていう組み合わせは、他と比べて一番ハードルが高いかもしれない。二人とも世界チャンピオンですから。そこで、俺が“持ってる”かどうかが問われるんですよ。普通じゃダメなんですよね、事を成し遂げるには」

山本元気は、今回のトーナメントを集大成としてかけてきてる気がしますね。いつでも元気は怖いけど、腹くくってんじゃないですかね。(前田は?)ねぇ。謎ですよ。前田尚紀だけは分かんない(笑)」

「面白いっすね、面白いっすよ、このトーナメント。(今回出場する)8人で、テレビ(中継)充分作れるくらいのメンバーだと思うんですよ。しかもそれで半分なんですから。だからこそ、早く世に出したい。その意味でも、誰が(この階級・ジャンルを)引っ張っていくかが大事。俺が優勝して盛り上げなきゃって思ってます。こういう言い方は今まで避けてきたけど、キックもK-1(ライト級)も俺がまとめて引っ張っていきます」

「今年、あと5試合ですね。トーナメント4試合と、大晦日。大晦日も出るだけじゃダメなんですよ。つまんない試合したらカットされちゃうんで」

「(青木vsシャオリンについて)青木くんが完封したっていうのは事実ですよね。それをできた青木くんが凄い。僕だったら会場の空気を読んで(強引な攻めに)いっちゃったりするんですけど。そういう意味で青木くんは勝負師ですよ。勝つことだけに集中した、一つのプロの形でしょう。あの試合がアメリカとか日本以外の国で放送されてたら、反応は違ったかもしれないですよね。ただ『ムエタイって面白いでしょ?』ってマイクは絶対ダメですよ(笑)。今度会ったらそう言おうと思ってるんですけど。俺が大晦日のリングに上がるんだったら、殴る・蹴る・掴む・ヒジ・ヒザ、全部見せたいです」

以上、“今いいこと言った!”と思われる部分を思い出せる範囲で書いてみました。ホント石川いいこと言った!(青木のマイクに関しては、オレは確信犯だと思ってて、それだったらいいマイクだと思うけども)。

で、長くて申し訳ないんですが、『Krush』に関してはまだ続きもあるんですよこれが。